農薬や化学肥料を使用しないおいしくて栄養価の高い生葉栽培の研究
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Diary:301
2013年01月10日
伝統のお茶いれ技術を基礎から学ぶ当会の若手茶農家。両河内と藤枝の有機茶園の後継者2人。ほんやま産地の有機茶農家の大先輩、斉藤さんを先生にみっちり基礎を学んでいます。

今日はお茶いれの基礎なので急須は使いません。お茶いれの勉強と言っても急須を使うのはずっと後。まずは茶葉を見る力を養うところから学びます。

当会のお茶いれ技術は茶道とは異なります。お作法やお点前ではなく、いかに茶のうまみを引き出すのかに集中した技術ですから、私たちは「茶術」と言っています。

写真はひとつのお茶を手で5つに篩い分けたところ。ひとつのお茶を5段階に分ています。どのように分けるかというと、収穫した時の茎の下の一番下の硬い葉の部分から先のやわらかい葉の部分までを5段階に分けます。

このようにひとつのお茶を分解して検証していくことで、このお茶の性質や特徴だけでなく栽培や製茶の欠点を見つけていくことができます。ですから、お茶いれだけでなく若手2人の製茶や仕上げの技術向上にももってこいの勉強。

伝統のお茶の技術をしっかり伝え守る。山奥の茶園で茶農家寺子屋の1日でした。
2013年01月01日
2013年の年明けです。良い年にしたいですね!今年の初日の出は太陽が雲に隠れてなかなか姿を見せず。写真はようやく雲の間から顔を見せた太陽です。

でもこの太陽はその後元旦の1日を明るくあたたかく照らしてくれました。のどかで気持ちのいいお正月。青空に映える富士山の美しい1日。今年はなかなか良いスタートです。

清水の羽衣の松の海岸には、元旦から富士山見物の人が大勢来ていました。

清水もお茶がおいしい地域。当会の清水のお茶は、清水の中でも「両河内(りょうごうち)」と言われる山奥の銘茶産地で岩崎さんが作るお茶。

お正月にはおいしいお茶でほっこりしたいもの。お酒を飲みすぎたら濃いお茶が体に良いです。おいしさと健康、今年のお茶はこのテーマをPRしていきたいです。
2012年12月03日
農林中金特別理事の蔦谷栄一先生が茶園視察にお見えになりました。写真は藤枝の有機茶園主、塚本さんが説明をしているところ。

「ここは私が昭和52年に雑木林だったところを開墾した茶畑です。」なかなか成長しなかった茶の樹も様々な工夫の末に土づくりが整い良いお茶が採れるようになったいきさつがありました。

有機栽培を始めたきっかけは「親父の戦争体験で農薬は毒ガスの匂いと同じだ、と。こんなものは使っちゃいかん、と親父っもかねてから農薬を極力使わない栽培をしていたので、私には最初から有機栽培の考え方がすんなり合っていた。」と説明。

久しぶりに塚本さんの若かりし頃の努力や考え方などが聞けた1日でした。「有機茶づくりは金儲けには向かない仕事。でもお金ではない価値観にやりがいや満足感がありますよ。」と言い切っていました。
2012年11月24日
先日は仙台で行われた「東北コットンプロジェクト」の収穫イベントに参加。お茶サービスをして参りました。寒い野外ですのであたたかいお茶は大人気!子供たちも「お茶くださ~い。」と列をつくってお茶待ち。

このプロジェクトは津波で米が作れなくなった水田にコットンを植えて収穫し、Tシャツやポロシャツなどの製品にして販売。農業で東北を支援しよう!というプロジェクトです。

「おいしいお茶を飲んでもらいに東北に行きたいね」と話していた私たち。もちろん自慢の一番茶を大盤振る舞い。お母さんたちも「ぜんぜん違う。ほんとにおいしい。」と大喜びで、茶農家の皆さんも大喜び。「おいしいお茶で元気になろう!」のメッセージ付きの茶葉もプレゼント。

帰りに津波被害の慰霊碑のある海岸を見てきました。写真はお線香をあげたあと海辺に出てため息をつく茶農家の皆さん。自然と向き合うことの意味を改めて考えさせられます。
2012年11月06日
写真は炒り玄米の試作です。その名の通り玄米を炒ったものです。

当会の有機茶農家の塚本さんは自家用に少しお米を作っていますが、もちろん無農薬のアイガモ農法米。その玄米を炒ってみました。そのままポリポリ食べてもおいしいですよ。緑茶とブレンドすれば玄米茶になります。

お客様から「炒り玄米だけのものが欲しい」とリクエストを受け、ただ今企画中です。

一般的に、玄米茶に使う米は精米したものを炒っているそうです。

こちらが精米した米を炒ったもの。玄米のものより色が明るく味もスッキリしています。

どちらがいいかな?と塚本さんも悩むところ。食べ比べたり飲み比べたり、お客様のご意見を伺ったりしているところです。

玄米を炒ると消化が良くなりますので、機能性を考えると玄米の方に軍配が上がります。調理しなくて食べられる栄養価の高い非常食としてもおすすめです。でも精米のスッキリと洗練された風味が良い、という方もいらっしゃいます。

「炒り玄米」商品、もうすぐご紹介できると思います。
2012年10月21日
21日、22日はアイガモ米の稲刈りです。当会の谷稲葉(やいなば)の有機茶園の塚本さんが、自家用に少しだけ作っているお米です。

アイガモ農法とは、田植えをした水田にアイガモのヒナを入れて無農薬で栽培する農法です。アイガモが害虫を食べてくれたり水田を泳ぎまわり水を濁らせることで光合成を防ぎ雑草を生えにくくさせてくれます。

毎年ヒナを買って田んぼにいれます。稲の成長とともにアイガモも成長していきます。

成長したアイガモたち。フランス種の白いアイガモです。日本のアイガモよりひとまわり大きいかな?今年は全部このアイガモにしたそうです。

塚本さんはアイガモのエサにお茶の葉を混ぜて与えているのでアイガモも元気で健康なはず!茶の製造工程中に出る細かい茶葉のクズなどを利用しています。

稔りの秋。収穫したての米。おいしそうですね。この米で玄米茶用の炒り玄米を作っています。
2012年10月13日
日本のわさび栽培発祥の地、静岡市有東木(うとうぎ)の秋の神楽に行ってきました。山の伝統行事として今も受け継がれている神楽。写真の舞手の宮原さんは有東木のわさび農家。お茶とわさびはデトックス効果の高い日本の伝統食なので、是非地元のわさび栽培も応援したい、ということで、お茶うららでは近いうちに有東木のわさび商品も販売する予定です。本物のわさびは風味も抜群!どうぞお楽しみに!
2012年09月24日
ご存知ですか?
静岡の特産品、お茶とわさびはデトックス作用の高い食品です。抗酸化作用も高く元気な細胞のためには欠かせない優れものです。有機茶を飲んでわさびを食べていたら敵なし!なのでは?

わさびはアンチエイジング効果も期待されており1日5g食べると良いそうですよ。すりおろしわさびが小さじ1杯で5g。お刺身だけでなく、お肉やハンバーグ、焼き魚に干物、うどんやそうめん、おでんにところ天「何にでもつけて食べるよ」と言うわさび農家さんは確かに肌のツヤもよく実年齢より断然若く見えます。

写真は静岡市有東木(うとうぎ)のわさび園にお邪魔してわさびの収穫を手伝った時のもの。有東木は、ここから日本のわさび栽培が始まったという「日本のわさび栽培発祥の地」です。清流に恵まれなおかつ環境の厳しい山奥で育つわさびは密度が高く風味豊かでひと味違います。お茶もわさびも日本文化を代表する食材。そして日本人の健康を守る力の大きい食材です。
2012年09月10日
駿河湾から見た富士山です。曇りのせいでうっすらシルエットのみの富士山。まだ雪のない夏の富士の様相です。

よく静岡茶のイメージに「茶畑と富士山」の写真が使われますが、合成でなく実際にイメージ写真にぴったりの写真を撮るのは実は結構難しいのです。

実際に茶畑と富士山を良い構成で撮ることのできるスポットは少なく、富士がきれいにくっきり顔を出す日も少ないのです。時間帯のタイミングもあります。またイメージ写真となると茶畑の葉がきれいな緑色の季節に限定されます。そして雪が積もった富士山らしい富士山が要求されます。

ところが真冬ですと茶の葉の色は硬化して濃い緑色になってしまいイメージ写真には不向き。でも真冬の富士は絵に描いたように雪をかぶり、全国の皆さんがイメージされる富士山らしい富士山でイメージ写真向き。

茶の新芽が息吹く頃から夏の二番茶にかけては茶の葉がきれいな緑色でイメージ写真向きですが、夏は富士山に雪が積もっておらずイメージには不向き。このようにタイミングが非常に難しいのです。

いつか茶畑と富士山の良い写真が撮れたらUPしたいと思います。
2012年09月03日
早いもので9月です。まだまだ暑い日が続きますが、ふと流れる風に秋の気配を感じるようにもなりました。

飲むお茶もこれからだんだん冷茶からあたたかいお茶に変わってきます。

秋はお茶がおいしい季節。夏を越して秋になると茶の葉は熟成され味わい深くなってきます。お茶好きの方が好む味わいと言われています。煎茶にも四季があり季節を通して味わいが変化するのです。

秋のお茶は濃いめにいれて楽しみます。寒い季節を迎える前に暑い季節を乗り越えた体を整えてくれるのが秋のお茶。あたたかいお茶はやっぱりおいしいです。
2012年08月27日
山の茶畑の苦労のひとつがイノシシ被害。イノシシが山の茶畑を荒らしにくるのです。茶畑の中を突進したり土を掘り返して穴をあけたり大暴れ。写真は山に仕掛けてあるイノシシのワナの檻です。でもイノシシは頭が良いようでめったにかかってくれません。茶畑のまわりに柵を貼って電流を流したり、犬を飼ったり、いろいろ工夫はしているのですが相変わらず被害は絶えません。

人がいない時に現れるのでどんなふうに何をしているのか見たことがありませんが、「どうも茶の樹に体をこすりつけながら突進すると体を掻くのにちょうど良くて気持ちが良いみたい。」「土の中のミミズでも掘って探しているのかな?」と皆で話したりしています。

農薬を使わない有機栽培の茶畑は虫だけでなくケモノに好まれるようです。安心して遊べるのでしょうか・・・。安心して飲んでいただくための有機茶栽培ですが、ケモノのお客さんには本当に困ったものです。
2012年07月30日
有機栽培の技術勉強会にて当会の茶畑を観察しているところです。土壌分析データと比較しながら注意点を確認していきます。全国の有機系茶農家仲間と一緒に栽培指導の講師を招き、定期的に行っている勉強会です。

講義を受ける姿も皆真剣。回を重ねるごとに内容も充実し、ますますおいしいお茶が期待できるでしょう。

暑い1日。バテないように冷茶を作りみんなでたくさん飲みながら勉強会。緑茶は脳の疲労を助けるのでサエた頭で勉強会に臨めます。

熱い湯でいれた緑茶を氷で急冷させるのがおすすめ。水出しよりもおいしいし成分もたくさん抽出されますから夏バテ防止にもってこいです。夏こそ緑茶!おすすめします!
2012年07月14日
夏に向けてのお茶セミナーを開催。有機煎茶で作る冷たいお茶と有機紅茶のアイスティー。写真はアイスオレンジティーと紅茶のシフォンケーキを試食しているところです。実は国産紅茶はクリームダウンを起こしにくいのでアイスティーにもってこい。アイスティーは透明な美しい水色が魅力。クリームダウンさせないように作るのがポイントです。そのために茶葉を選ぶこと、そして温度差に気を付けたいれ方をします。

当会では緑茶の冷茶も紅茶のアイスティー同様に、熱い湯で入れてから氷で急冷させる方法をおすすめしています。夏バテ防止に緑茶の健康成分がたっぷり抽出されますし、その方が水出しよりおいしいです。

茶農家の我流の冷茶の作り方もお伝えし好評でした。急須に茶葉をいれひたひたの熱湯そ注ぎ、その後急須の中に氷をいれます。そして水を足します。最初に湯を使っているので香りの良いおいしい即席冷茶ができます。

今年の夏はリーフで作る冷たいお茶でおいしく過ごしましょう。
2012年07月02日
茶園交流会にご参加の皆様からのうれしいお便り。振り返ると、本場静岡の山のお茶の良さ、自然の素晴らしさを感じていただこうと茶農家一同心を込めて企画した1日でした。お手紙を拝見して楽しんでいただけたこと、私たちの茶づくりに取り組む姿勢や思いを感じていただけたことがわかり、とてもうれしかったです。今回の交流会会場のほんやまの有機茶園の斉藤さんも「うれしいなあ。励みになるなあ。」と感激しきり。心のこもったお手紙やお礼のお電話をたくさんいただき本当にありがとうございました。

昨年の原発事故を受けて食の安心安全が大きく揺らぎました。「安全は数字で示せる。でも安心というものは数字では得られない。信頼関係があって初めて安心できるもの。」多くの食の現場で、この基本的なことが大きく見直されました。もちろん私たちにとっても改めて思い知らされることでもありました。

有機農業の走りの時代から当会では「顔の見える関係」を大事にして参りましたが、今年は原点に戻りお客様との絆をもう一度考えていこうと話し合っています。

震災ですべてを失った食のメーカーさんが「震災で価値観が大きく変わった。震災後に一番多く使った日本語は、ありがとうとおかげさま。」とおっしゃっていました。
私たちも、ありがとうとおかげさまをたくさん言える生産現場であり続けたいと願います。そんな茶畑から育まれるお茶には数値では計れないおいしさがきっとあるような気がします。

2012年06月18日
東北にプレゼントするオリジナル煎茶を作りました。当会の有機茶園の茶葉のみ使用のオリジナルブレンド。おいしいお茶で元気になろう!のメッセージを付けて応援します。昨年の原発事故で静岡茶も大変でしたが、こんな時だからこそ励まし合って頑張りたいもの。日本中がおいしいお茶で元気になってもらえるように私たちは茶づくりを頑張っていこうと思います。
2012年06月04日
祝!2012年産。
先日の茶園交流イベントで藤枝の有機茶農家の塚本さんが祝砲を上げてくれました。そしてお客様とみんなでバンザイ三唱!

「サン、ニイ、イチ、ゼロ、発射、ハッ」という気合いの号令でバ~ン、パンパンパン、と青空に響く花火の音の爽快なこと。でもみんなバンザイの後にはじ~んときてました。昨年は放射能問題に振り回された分、今年の収穫にはひとしおの思いがあります。感動の打ち上げ花火となりました。塚本さんの心意気、かなり格好良かったです。

美しい自然を守り、いつまでもおいしいお茶を作りたい。そんなあたりまえがずっと続きますように。
2012年05月26日
今日は茶園イベント!手摘み体験の内容は有機玉露のこき摘みです。普通の手摘みとはちょっと違った方法で、掻き込むように摘んでいきます。静岡県下で唯一の有機玉露を作るほんやまの斉藤さん。緑の濃い葉はやわらかく、煎茶と異なる玉露用の生葉が見事に育っています。

写真は昼食会で摘んだ生葉の天ぷら。有機玉露の生葉と駿河湾の桜エビを薄く粉を付けて揚げていきます。なんとも贅沢な季節の逸品。お客様にも大好評。本当にとってもおいしいのです!

2012年05月20日
急勾配の茶畑のお茶刈り。勾配がきつくて刈りにくいのですが良いお茶ができる畑です。

写真は刈った生葉の入った袋を運んでいるところ。みんなで上から下へ「それ、それ」と落していき、平らな茶畑まで来たらかついでトラックまで運びます。

両河内(りょうごうち)は新茶の収穫が遅い地域で、まだ全体の半分も刈れていません。今が新茶の真っ最中。藁科の有機茶園もまだまだ真っ最中。
静岡の山のお茶は九州のお茶よりずっと遅い収穫ですが、じっくり待つ分おいしいですよ。

さて、お茶刈りが終わると早速茶工場でお茶を揉みます。茶農家の皆さん「お茶を製造する」とは言わずに「お茶を揉む」という言い方をします。ついでに「お茶を発送する」というのは「お茶を旅に出す」と言うそうです。「揉んだお茶を旅に出すよ。」イコール「製造したお茶を発送するよ。」という意味。

お茶への愛情が感じられる言葉ですね。
2012年05月13日
先日ほんやまの斉藤さんの有機茶園で手摘みが行われました。写真は、やいなばの有機茶園の塚本さんもお手伝いに入り手伝っているところ。茶の樹はまだ幼木なので小さい木です。

今年の新茶は、気温が上がらず地温も低いためなかなか芽伸びが進みませんでした。茶畑は、早く刈る茶畑、その後に刈る茶畑と、順番に芽が伸びて適摘適期にお茶刈りができるように仕立ててあるのですが、今年はこの気候で一斉に芽伸びしてしまいます。一気にお茶刈りをしなければ適期を逃してしまいますから、大慌ての忙しい日々となります。

それで、まだ摘むにはもったいない小さな小さな芽ですが、お茶刈りが始まる前に摘んでしまわないと、手摘みをしている時間がない。芽が小さいあまりに摘んでも摘んでもカゴの中になかなかたまっていかない根気の手摘みに取り組んだのでした。

今年の新茶、まもなくお届けできます。もうちょっとだけ待ってくださいね。
2012年03月26日
ガンと闘う食品を紹介している洋書です。その中に緑茶の薬効が紹介されています。海外では高まる健康志向とともに緑茶がブーム。緑茶がいかに体に良いか今は海外にも情報が行きわたっていると言いますが、このように本でも紹介されていますから納得です。「西洋ではお茶と言えば紅茶が好まれましたが、可能な限り緑茶を飲んでください。」と出だしから製法により緑茶は生葉の成分が失われないお茶であることが紹介されています。また、緑茶の様々な薬効の他、美食として、もてなしの心としての要素が含まれるお茶であるため、ガンの防止のみで緑茶を語ることは不可能だと、緑茶の奥深さを伝えています。外国人のみならず日本人への説明にも参考になりそうな本です。ただ今、全文を翻訳中です。また改めてご紹介したいと思います。
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